ポスターに驚く事で、始まった連休は
フラワーカーペットで締めくくりを迎えました。
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東京を花絵の都にというイベント。

東京の丸の内の行幸通りに
事前に募集した200人の市民参加者と共に
歌舞伎絵5枚を描くというイベントです。

皆様ご存知の如く
歌舞伎大好きのわたくしです。
見に行かずしてどうしましょう(笑)。

連休最終日は、混むと思い20日の日に
出かけました。

50,000本のカーネーションの花びら(ペタル)と
色砂を画材にして
行幸通りの路面に6m×8mの歌舞伎絵が5枚描かれていました。

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花歌舞伎は
イタリアで400年の歴史をもつ
インフィオラータ(ベルギー風にはフラワーカーペット)と歌舞伎絵との融合。

この花歌舞伎は、花絵師の藤原靖彦さんが
2021年、バルセロナのインフィオラータ世界大会で初めて描きました。

その時まで宗教画が主体だったインフィオラータ。
それまでにない題材、歌舞伎をテーマにした
藤原さんの作品は大絶賛されました。
以後、藤原さんは花歌舞伎の作者として活躍されています。


真上から写真を撮れないので、お見苦しいのは
お許しください。

2014年バチカン市国で開催された
インフィオラータ世界大会で
ローマ法皇に捧げられた花歌舞伎の代表作品。
“竹抜五郎”
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イタリアのサルデーニャ島で発表された塩のみで製作した作品を花絵で再現したもの。“怪童丸”
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今回初披露
“供奴福平”
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この作品の創作過程は、「情熱大陸」で紹介されたそうです。
スペイン、ポンテアレアスの聖体祭で製作。
“白拍子桜子”
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さてこちらの作品ですが…
メキシコのウリアンガトの第2回フラワーカーペット国際大会で製作された
“金輪五郎今国”
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花がなくて、絵だけになっている箇所が見受けられます。
受け付の方に尋ねてみると、前日降った雨で花や色砂が流されてしまったとの事。

それでですか…
先ほどからずっと気になっていたのが
こちら方でした。
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色砂をかけ
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作品を元の形に戻そうとしているのですね!
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この光景を見た事で、完成した作品を見るだけではわからない事が沢山あると気がつきました。
一つの作品を完成させるのに、どれだけの
手間ひま、労力を必要とするか…

作品完成までの過程を垣間見た事で
作品を見る目が全く変わりました。

たまたまとはいえ
作業過程を見る事が出来たのは、とても貴重な体験でした。

美術館、博物館で作品を見る時
作品そのものだけでなく、作品が出来るまでの過程にも思いを巡らせる事。
それによって、また別の見方が出来るという事も気付かせてくれたのでした。