またまた歌舞伎のお話しで恐縮です。
今月の東京の歌舞伎座は顔見せ公演の月。
(因みに京都南座は来月です。)
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ご存知のごとく顔見せ公演とは、これからの1年この役者達でやっていきますよと観客に”役者の顔を見せる”大切な公演の事です。
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そしてまさに今月顔見せ狂言にふさわしい公演が行われております。

第2部の”連獅子”です。
連獅子は役者二代、あるいは三代が並んで演じる歌舞伎の人気狂言のひとつ。
激しくかしらを振るその姿は正に圧巻!

そして今月の連獅子は今年77歳の片岡仁左衛門さんとお孫さんの千之助さん共演による連獅子。
千之助さんは現在21歳。
歌舞伎ファンとしては、絶対に見逃せない‼︎
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正直、若い頃は荒々しく勇ましい若い獅子の
動きに目が行きがちで、親獅子の動きに物足りなささえ感じていたのですが…
ああ、全くわかっていなかった私です。

親獅子の役者の会場を包み込むようなゆったりとした動きこそ芸の極み。

親獅子の子獅子に対する深い愛をその押さえた動きで表している。

そのように演じられるのはベテラン役者にしかできない。

そんな事がわかったのは自分が親となり孫を授かったからです。

同じ演目やその演技が歳を重ねる事で深く理解出来るようになってくる…
そう思うと歳を取ることも悪いことばかりではありません(笑)。

コロナ禍での今年の歌舞伎公演。
ベテランの歌舞伎役者さん達が果敢にチャレンジをして私達歌舞伎ファンに沢山の元気を下さいました!

歌舞伎役者の皆様にも深い感謝です!