最近、心動かされた2冊の本のご紹介です。

2017年にノーべル文学賞を受賞したカズオ・イシグロさんの近著、「クララとお日さま」。
一見、児童書と言っても良いような可愛らしい表紙。

でも大人だけでなく、小学生高学年からでも充分楽しめる本だと思います。感性豊かな小学生や中学生がどんな感想を持つのか…
とても興味の湧くところです。
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クララは孤独な子供達を救済する為に開発された人工ロボット。クララのいる世界は未来社会らしいのですが、クララの目を通して見ているのでどこか漠然としていて、それがかえって想像力刺激してくれます。

クララが支える少女ジョージは、向上処置を受けているのですが、この向上処置に関しても敢えて詳細が語られていないのです。

孤独と不安を抱えるジョージを最後まで支え続けたクララの最後がとても衝撃的です!

役目を終えたクララの穏やかな様子が、この衝撃的な最後と対照的で…
読後、ずっと心の中にクララがおりました。


そしてもう一冊は、町田そのこさんの「本屋大賞」に輝いた「52ヘルツのクジラたち」。

本屋大賞は、いまや沢山の文学賞と並んで注目の賞。

今年はどんな本が受賞するか、いつも楽しみにしています。
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DVやトランスジェンダーと、ちょっと重い題材を扱っているのですが、主人公のキナコを支える人たちが暖かく優しさにあふれています。

深く傷ついたキナコや愛(いとし)の未来は大丈夫だと確信できる最後、安心して読み終える事ができました。

52ヘルツのクジラとはキナコや愛にとってどういう存在なのか…
それこそがテーマなのですが。
ここでは敢えて語りません(笑)。

興味のある方、優しい気持ちになりたい方におすすめの一冊です。