最近読んだ2冊の本が全く違うタイプのもの。
なのでこれまた夢中になって読み、読み終えた後も色々な思いが交錯しておりました。

最近本屋さんでも平積みになっていたのでご覧になった方も多いと思うのですが…

岩瀬達哉さんの「キツネ目」
副題にもある通り昭和史の大事件、グリコ森永事件を扱ったノンフィクション。
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犯人は捕まらず時効を迎え迷宮入り。
あの頃世の中を震撼させ、食品業界に激震が走りましたが、時の流れとともに思い出す事もなくなっていました。

著者の岩瀬さんの粘り強い取材。
関係者の話。
事件当時は見えなかったものが詳らかになる。

あの事件をきっかけに警察捜査も随分変わったとの事。
警察内部の連携がもう少し上手くいっていたら
犯人逮捕に結びついていたのではと思うと残念でなりません。

それにしてもこの似顔絵は犯人を追っていた1人の刑事の手によるものだったとは…

犯人グループのターゲットなった食品グループの中には秘密裏に裏取引きをしたところもあったようですが、その中で凛とした態度を貫いた森永製菓は勇気ある企業だったのだと改めて思います。

今だからこそ語れる真実もあります。


そして全く違うタイプの本がこちら。
イギリス王室のチャールズ皇太子妃、コーンウォール公爵夫人のお気に入り9冊の中の1冊。
夫人に完璧なパリの傑作と言わしめた御本。
アントワーヌ・ローラン氏の
「赤いモレスキンの女」
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公爵夫人おすすめとは…
読む前から期待が高まります。

パリの街が舞台です。
スリが盗み、捨て置いたバッグをたまたま拾った書店店主。
彼がバッグの中の赤いモレスキンの手帳を読む事で持ち主の女性を深く深く知る。
そして彼女に惹かれて、なんとか探し出そうとする。
これからお読みになる方の為に結末はお話し致しませんが…

夢物語のような気もするのですが、彼女の心を余すところなく書き記した手帳を読む事で、実際に会うよりも前に彼女の真の姿を知る。

ある意味奇跡の物語ともいえますが…。

語り口がお洒落で小粋。
美味しいワインと料理の描写。

まるで大人の素敵なフランス映画を見ているような気持ちになります。

ああ…
映画、しばらく見ていません。
この小説のような上質なフランス映画をとても見たくなりました!