最後に本のご紹介をしたのが昨年の11月。
あれからも素敵な本との出会いが沢山あったのですが、ご紹介しそびれておりました。


朝井まかてさんの”輪舞曲”と”類”
2冊続けて同じ作家さんの本を読んだのは初めてです。
どちらも実在した人物が主人公。
“輪舞曲”は大正時代に活躍した女優伊藤蘭奢(いとうらんじゃ)さん、”類”は森鴎外の息子、類さんが主人公。どちらも、主人公が生きた時代を私も追体験しているような気持ちにさせてくれる御本でした。

09615039-B90B-41DD-BF2F-0F494B5D19A0

2F5A7BDF-F6D5-4699-8CCD-5F602EA910C5

さて、”アーモンド”は昨年話題になっていたので読まれた方も多いのでは…

感じられない事がどういうことか、でも感じられないからこそ生まれる人との優しい関係、

感情を少しずつ取り戻していく主人公のあゆみにこちらも優しい気持ちにさせられる一冊です。
7BE18ABD-50DE-4A09-8CCB-19C99E10A694

こちらは在原業平をモデルに、伊勢物語に着想を得た川上弘美さんの”三度目の恋”
物語は現代、平安時代、江戸時代と3つの時代を行き来します。幻想的でみやびな平安時代の
部分が大好きでした。夢とうつつの世界がなんとも不思議ででも魅惑的で大好きな一冊になりました。

26C400A6-7A1C-460D-B658-DB67DFBF602A

トップモデルとして活躍されている富永愛さんの”美の法則”
プロのモデルとして、食、美容、運動をはじめ日々心がけていることを惜しげもなく披露して下さいっています。さすが男前。
愛さん、大好きになりました。全ては真似できなくても美しく生きる為の指針が沢山あります。

IMG_0216

江戸時代の初期の絵師、岩佐又兵衛の半生を
掘り下げた谷津矢車さんの”絵ことば又兵衛”。
初めて岩佐又兵衛の絵を見た時、ちょっとした衝撃を受けました。同じ時代に生きた絵師達とは全く違う画風。怪しく、ある意味残酷な…
そんな又兵衛をどう描くのか、とても興味があって手に取った一冊です。こちらも一気読みでした(笑)。
IMG_0371

さて石原さんと曽野さんの対談、”死という最後の未来”。
死を淡々と受け入れる曽野さん。
最後まで死に争おうとする石原さん。
死の受け入れ方が180度違うお二人の対談。
全く噛み合わないのではと思いつつ読み続けたのですが…
噛み合っていないようで、どこか同じであるような…
そこがとても面白かったです。
10B20AF0-D0FB-4FE6-A094-CD65C6C0E06F


さて次の3冊は今年に入って読んだ本です。
宇佐美まことさんの”ボニン浄土”
小説の面白さはさることながら、小笠原諸島の
歴史をこの小説で初めて知りその歴史に驚きました。

こちらも過去と現代を行き来し
最後は見事に一つ道につながっていきます。
IMG_0678


こちらも、最後まで夢中で読んだ推理小説。
クレイヴンの”ストーンサークルの殺人”
過去の悲惨な出来事から端を発した連続殺人事件。こう書いてしまうとありがちなプロットのように聞こえますが、登場人物が本当に魅力的。シリーズ化してくれたと切に思いました。
IMG_0373


そしてこれがつい最近読んだ本です。
やっとここまできました…(笑)

瀬尾まいこさんの”優しい音楽”
そんなことあり得ないと思いながらも読み進めていくうちに瀬尾ワールドにすっかりハマってしまいます。優しい、あったかな気持ちにさせてくれる一冊です。

IMG_0688

本との出会いは人との出会いと似ていますね。
いつまでも心に残り、味わう。
ふとした時に思い出す…

今年もどんな物語に出会えるのでしょうか…

また折に触れてご紹介できたら幸せです。